化学研磨と電解研磨はどう違うんだ?とよく聞かれます。
JISでは次のように定義されています。
◆化学研磨
「金属表面を 様々な組成の溶液中に 浸漬して 平滑な光沢面とする方法」
◆電解研磨
「金属表面を 特定溶液中で 陽極溶解し 平滑な光沢面とする方法」
こうやって見比べてみると、どちらも「溶液中で平滑な光沢面を得る」という点では同じです。
つまり化学研磨と電解研磨は、実は似たもの同士だということです。
加えて言うなら、酸洗いだって「溶液中で金属表面を溶かす」という点では一緒です。
仕上がりから見たこれら技術の相違点は、エッチングレートと光沢性です。
エッチングレートと光沢性は完全にイコールではありませんが相関性があります。
エッチングレートの傾向は、以下のとおりです。
『酸洗い>化学研磨≧電解研磨』
光沢性(平滑性)は逆になります。
『酸洗い<化学研磨≦電解研磨』
ただし、それぞれの溶液の濃さや電流の大きさによってこれらの関係はこのとおりで無い場合もありますが、一般論としてこのような傾向になります。
これを別の表現をするとすれば、
『溶液中で早くたくさん溶かすのが酸洗い、ゆっくりちょっとだけ溶かすのが化学研磨・電解研磨』
と言えます。
ここでまとめ。
『化学研磨も電解研磨も酸洗いも、ワークを化学的に溶かす仲間』
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